災害に強い桐たんす
災害に強い桐たんす
2011 0401
火事に強い桐たんす。これは、かなり有名な話であるが、知らない人も多い。桐は、熱伝導性が低く、熱を伝えにくい性質を持っているために、昔から大型金庫の内側に桐材を使用することがある。
桐は、多孔質で中に空気の層が多いのでそこが断熱効果があるらしい。もちろん、桐の端材などを着火すれば、良く燃えるのだが、桐たんすという箱物にした場合は、焦げても火が中まで入ることが少ないようだ。
火事に強い。しかも水害にも強い。伝統的工芸品加茂桐箪笥など乾燥した良い材料を使用している桐たんすは、引出しがきっちり仕込んであり、気密性が非常に高い。隙間がないくらいに本体に引出しを仕込む。水害時に水が箪笥にかかると、気密性が120%くらいになり、中に水を入れない。
火事に強い。水害に強い。しかも、地震に強い。これは、なぜかというと、桐たんすの場合、重心がたんすの真ん中にあるためである。
普通の洋家具は、引き出しの前板がとても重く、地震などでは倒れやすい構造になっているので、転倒防止金具が必要になる訳である。
桐たんすに転倒防止金具は、不可である。桐素材は、柔らかい為に転倒防止金具の木ネジは、利かないのである。代わりに台の前面に三角の転倒防止板を挟まると、重心が後ろへ行くので、かなり倒れにくくなるのである。
地震、火事、水害に強いとならば、あとは親父とカミナリに強ければ、万全な訳だ。
婚礼時に親が子に持たせる桐たんすは、親子の絆を深める、日本の文化といえる家具なのである。
2012-08-22 20:19:00
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