この方才角は、四方角デザインである。
1997年3月に、私がデザインをおこした。
初めて製作して、もうすぐ18年が経とうとしている。
伝統的なデザインと同じようであるが、いくつもオリジナルのモノがある。
通常、現在の伝統的桐たんすは、天板の上が丸まっている「天丸」というデザインである。
もしくは、本体の四隅が丸い「四方丸」デザインである。
なぜ、四方角というデザインをおこしたのかと言うと、昭和初期の古箪笥が、実にシンプルだったので、
それを原型に今風にシンプルに、しかも、四角くしたのが、「四方角」デザインである。
桐たんすのデザインは、変わらないと言われつつも、長い間で少しずつ変化して来た。
その変化は、本当にわずかな変化だったが、80年前と今とでは、かなり違うのである。
昭和初期は、シンプルな「天角」デザインであった。
金具もシンプルである。
それが、ある時期から「天丸」に変わるのである。
その後、「四方丸」デザインが出現し、
その後四方丸の本体が厚くなった「胴厚」が現れるのである。
「四方丸」デザインと同じ時期に「胴丸」というデザインも出てくる。
伝統的デザインと言っても本体フレームのデザインだけで、
天丸、四方丸、胴厚、胴丸などの型がある。
モダン桐家具というコンセプトの桐たんすを開発する前に
私がした事は、従来型の伝統的デザインのアレンジであった。
それが、「四方角」デザインである。
1997年当時は、天丸や四方丸が主流だった。
金具も装飾系の金具が多かった。
しかし、私は、シンプルな箪笥にシンプルな金具がニーズにあると考えて、当時デザインした。
最初は、新潟県の家具見本市に出品した。
反応はイマイチであった。
しかし、同デザインは、今でも継続して売れ続けている。
有難い事である。
S様、この度は、ご結婚おめでとうございました。
どうぞ今後ともヨロシクお願い致します。