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2016 0319 先日、桐の丸太を仕入れに行って来た。 広い土場にたくさん桐の原木が並んでいる。 桐の木は、大別すると並木と柾木がある。 並木は普通の桐の木だし、柾木は柾目が多くとれる貴重な桐の木である。 今回は、柾木を仕入れに行って来た。 とても多くの桐の木があり、全部いかがですか?と言われたが、流石に全部は無理である。 土場にある桐の木の一部を注文して、仕入れる事になった。 これは三角割りと言って、製材する前に原木を三角に割ったところである。 ここから更に時間を掛けて渋抜きして、その後、柾材として挽くわけである。 柾材は、並木と違い、このように三角割りにしてから、更に細かく製材する。 並木は、普通に丸太を縦に割るだけであるが、柾木は柾目が多く取れるように柾割(三角割り)するのである。 短い丸太である。短いが目は詰んでいて、綺麗である。 天気が良くて気持ち良かった。 港が近くて風が冷たかったが、それも気持ち良かった。 ここにある桐の原木は、遠く北アメリカから輸入されている。 現在、加茂の桐箪笥屋のほとんどが柾材をアメリカ材に頼っている。 なぜならば、国内で柾材が取れる桐の木はほとんど無いからである。 並木であれば、国産材でまかなえるのだが、柾木は貴重であり、国内で取れる桐の柾木は少なくなった。 それでも国産材にこだわるメーカーは、国産材を使用している。 本来ならば、桐の木は成長が早いのだから、切ったら植林すれば良かったのだが、それは出来なかったのである。 昭和40年代前後にアメリカ材と中国材が輸入されてから国内の桐の木が暴落して、昔のように桐の木が高値で売れなくなったのである。 その為に植林するメリットが減ったのである。 その前は、年間桐の木を10本売れば、生活出来る人もいたくらいに桐の木は高値で売れていたらしい。 桐の木を立ち木で購入する同業者がまれにいる。私は、桐の木を立ち木で購入したことがない。 ほとんどの桐箪笥屋は、桐の木を立ち木では買わない。 なぜならば、立ち木だと中身が判らないからである。横にしてみて、桐の木の中身が判るのである。 桐の木が素直であるか、変な節やキズはないか。丸太の小口などを見て判別するのである。 これは、昔から女性に例えられる。 「桐も女も横にしないと判らない。」のだと言われる。 ともあれ、世界中に桐の木は存在するので、国内の桐の木が枯渇したら、色々な国から輸入する事もあるのかも知れない。 そうなる前に政府は、林業にも手厚い投資をして、桐の木を植えて育てる政策をすべきである。 少なくとも私は、そう望んでいる。 桐の木のように継続可能な森林資源は少ないのだから、国策として桐の木を植林するべきなのだ。 この話を書き始めると、延々と終わらない気がして来た。 書き足りないが、先ずは今回、桐の木の仕入れが出来る事に感謝である。 T工業さん、本当にありがとうございました。 本当に感謝しております。 どうぞ今後とも宜しくお願い致します。
2016-03-19 14:00:00
社長日記 | コメント(0)